『魔法少女まどか☆マギカ』1巻(ハノカゲ)

2月9日に超早売り購入者による情報がリークされてまどマギクラスタに大きな衝撃を与えた漫画版まどマギ1巻を無事に入手しますた。「無事に」というのは、初版が少なめだったらしく、各地で売り切れ続出だった模様だからです。もっとも、重版はすぐにかかるらしいですが。とらのあなメロンブックス等のオタ系ショップでは店ごとに一定部数の限定封入特典が付いていまして、とりわけ、マミさんのイラストカードが付いていたとらのあなは激戦区だったようです。私も早起きして食事も後回しに買いに行きましたyo! マミさんゲットだぜ!

このイラストカード自体は大変可愛らしく描けているのですが、キャラの組み合わせ的にはちょっとどうよ? ちなみに、画面左端が魔女シャルロッテ(偽体)、画面下の恵方巻が悪名高きシャルロッテ(本体)です。というか、このイラカに限らず、どうも公式サイドではシャルロッテをあたかもマミさんのマスコットの様にくっ付けていてですね。知らない人が見たら明らかに誤解をすること間違い無しです。


さて、この漫画版まどマギですが、アニメの原作ではありませんし、アニメからコミカライズしたものでもありません。脚本家の描いた同一のシナリオをアニメと漫画という異なる媒体で同時進行で発表したもの、と言えばよいのかな。故に、内容的にはアニメ版と全く同じです。Wikipediaには「アニメ版と異なる点が多い」と書かれていますが、それは個々のシーンの描写に幾つか相違点があるだけであって、基本的にはアニメのダイジェスト版です。本巻はアニメの4話の杏子の初登場シーンまでが収録されていますが、展開自体は本当にアニメと一緒で、むしろよくここまで忠実に同じことをやっているなという印象。もちろん、尺の都合上、マミさんの華麗な変身シーンや戦闘シーンは大部分がカットされていまして、マミマミストとしてはたいへん残念なところではあるのですが、これはむしろアニメの方が異様に頑張り過ぎているわけで、漫画としてはまあ普通でしょう。『無限の住人』ばりにマミさんのアクションシーンを頑張られたら、嬉しいけれどもちょっと引きますw とは言え、変身→「もう何も怖くない。」→マミさんmogmogが5頁はなあ。もうちょっと欲しかったなー。

その問題のマミさんmogmogシーンですが、そのシーンの描写自体がアニメよりもえげつなかったのはもはや広く知られていることだと思います。ただ、これは単なるグロ指向というわけではなかったとも思うのです。アニメの方はビジュアル的にものすごく特徴がありますよね。うめてんてーのファンシーなキャラデザと、劇団イヌカレーのシュール且つエキセントリックな背景(及び魔女のデザイン)とのコントラストは意外を通り越してむしろ異様で、それだけで魔女の異常性を際立たせています。これに対して漫画版を担当しているハノカゲは、絵は上手いですが特徴のある絵師だとは言えない部類だと思いますし、なにより、一人で全て描いているために画面全体のコントラストが均一で、画面から異様さが漂ってくる、というわけではありません。よって、結果的に、マミさんmogmogのシーンの衝撃を大きくするためには描写そのものをエグくするより他は無かったのではないかと思うのです。それにしたって「そこまでするのかよ。マミさんがいったい何をした?」と小一時間問い詰めたい気分ではありますが。

内容的にはアニメ版のダイジェストだといいましたが、逆にいえばそれは、エッセンスが詰まっているということでもあります。エッセンスが抜けてしまうような下手なダイジェストも世の中には多々ありますけど、本作の場合はそうではありませんので。よって、読んでいると結構いろいろなことに気付いたりします。「アニメではさらりと聞き流したけど、あの台詞って実はキーポイントだったんじゃね?」っていう部分がいくつもあるのです。また、ほむらがアニメには無かった意味深な台詞を吐くシーンなどもあります。そうすると、アニメの先を予想する際にもまたちょっと視点が変わってきたりするわけで、このアニメと漫画の完全同時進行というのはなかなか面白い試みではないかと思います。

というわけで、アニメを見ていないけどまどマギに興味があるよっていう人にはこの漫画は大変お薦め。ただ、この作品はやっぱりアニメを見て欲しいかな。マミさんの勇姿を別にしても、純粋に面白いですよ。どうでもいいけど、「鹿目まどか」ってそのうち絶対にアニエフェで出るだろ、これw


(おまけ)
マミさん成分補充用MAD。MADじゃない編集動画もニコニコにあるけど、そっちは自分で探してつかあさい。



魔法少女まどか☆マギカ (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

魔法少女まどか☆マギカ (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)