「ザ・コレクション・ヴィンタートゥール」@世田谷美術館

まだしばらくやっていると思っていたので月末あたりに行く予定だったのですが、なんかこの連休で終わりらしいので、急遽見に行ってきました。

展覧会の主旨は、スイスのヴィンタートゥールという都市にあるヴィンタートゥール美術館収蔵の近代絵画展。初めて聞く都市名ですね。まあ、あたしゃ地理は全然詳しくないんだけどさ。

展示エリアは8つに区切られています。わりと細かい。ドニ派のエリアとスイスの画家のエリアが珍しいでしょうか。前者は先日のオルセー展@国立新美にもありましたけど、後者は本当にレア。率直に言って、初見の名前がぞろぞろと。ホドラージャコメッティくらいしか知らないよ。ホドラーの現物なんて当然の如く初めて見たよ。特徴としては、鬱蒼とした感じの暗い絵が多かったように感じました。

この傾向はスイス絵画以外にも見られるようで、例えば印象派の絵にしても、明るくてふんわりとした華やかなパステル調の絵っていうのが少ないんですね。これはそういう絵を得意とするミュージアム(ポーラ美術館なんかはその典型ですが)と比べれば一目瞭然。おそらく、コレクターというか、ヴィンタートゥールの住民の気質自体がそういう好みなんじゃないかという気がします。一般的な日本人の嗜好とはやや異なるかも。

日本初公開の作品ばかりという触れ込みですが、実際、資料ですら見たことのない絵がほとんどでした。知っていたのはアンリ・ルソーとかのごく一部だけでしたね。そんなわけで、珍しい絵を見たいと思う向きは是非とも今週中に世田谷美術館に走りましょう。地味な展覧会だけどな!