「美しき挑発 レンピッカ展」@Bunkamura ザ・ミュージアム

ようやく行って参りますた。レンピッカは画像や映像でしか見たことがなく、実物を見るのは初めてだったので、非常に楽しみにしていたのです。終わる前に行けてよかった。

さて、初めて現物を見る、それもまとまった数を見てみて、初めて知ったことがあります。この人、年代によって画風が全然違うんだな。レンピッカをレンピッカたらしめているのは1920〜1930年代の画風です。逆に、1950年代なんかはものすごく迷走してますね。過去のいろいろな画家の画風が透けて見える。もっとも、画風が透けて見えるのはこの時期だけではありませんけど。全般的に、1400〜1600年代の絵がベースにあるようですね。構図、目線、首の傾げ方等々にそれが出ています。宗教画っぽいんですよね。ルネサンス期の画家はもちろんのこと、ムリーリョやフェルメールなんかとも似たニュアンスが感じられたり。

見ていて特徴的だなと思うのはやはり、色使いと目の描き方彼女の描く目はどことなく義眼(ドールアイ)っぽい。体の線や全体の雰囲気に肉食女子w的な生々しさがあるのに、目元だけが無機質な感じがするのが、独特というか少々異様というか。

あと、知ってはいたつもりなんですけど、本当に自己顕示欲の強い人だなーとw それと、娘の絵が何点もある。今回の展覧会のパンフにも使われている「緑の服の女」は、娘のキゼットがモデルなんですな。自画像だと思ってた。


さておき、レンピッカの絵をまとめて見られる機会というのはそうそうないので、手が空いていれば見に行くのも一興かと存じます。